2008年1月20日

左京区の学童保育関係者から京都市長候補への公開質問状に対する回答書

Filed under: 岡田登史彦の政策提言の背景・考え — admin @ 2:27 AM

 2008年1月15日付にて質問のあった掲題につき下記回答いたしましたので、みなさまにお知らせします。

1.質問に回答する際のわたしの基本的姿勢

 わたしは、京都市の財政が大変厳しい状況にあり、学童保育の問題を一挙に解消できる状況にはないということを理解したうえで、以下の考え方の実現に向けて努力したいと思います。
(1)必要とする子どもはすべて利用できる体制に施設を増やし整備すべきであること
(2)施設の広さや職員の数といった質的な充実を図りたいこと
(3)働く職員の方々の処遇改善に努力したいこと
(4)子どもたちの生活の場として、より一層の充実を図りたいこと

2.質問Q1-(1)に対する回答

 学童保育の現状は、「十分ではない」と思います。

3.質問Q1-(2)に対する回答

 入所希望者・待機者の多いところから優先的に設備を、新築ないしは増改築すべきだと思います。その際、小学校や他の公共施設への併設を積極的に考えたいと思います。

4.質問Q2に対する回答

 京都市の小・中学校の「教育レベルが低い」と多くの方から聞かされています。教育レベルが低いために、将来、レベルの高い高校や大学に進学するには、私立中学校に進学しなければ非常に困難になるとの認識から、小学校4年生から塾通いが当たり前となっています。しかし、経済的に厳しい家庭は、この塾通いが容易ではありません。
 塾に金銭的に余裕がなく十分通わせることができない家庭の子どもと、通える子どもとの間で、学力や意識に大きな格差ができています。もしこの「学び教室」が学校での遅れた勉強をカバーすることが出来き、また勉学意識の低下を防ぐことができるのであれば大変喜ばしいと思っています。
 
 ただし、「学び教室」と「学童保育」は根本的にその設立に際しての概念が異なっています。それゆえ別々の位置づけと運用に賛成です。これは、「学び教室」は「塾の代替」ではないと思いますが、少なくとも経済的に余裕のない家庭の小学生に勉学面で支援することは可能となると思うからです。

 なお、「学び教室」を学童保育の延長として利用するときは、当人である小学生自身と父母がその違いを了解した上で「学び教室」のルールを守っていただく必要があると思います。それは勉強に励もうとする他の小学生に迷惑にならないようにしたいからです。この点の確認が必要です

5.質問Q3-(1)に対する回答

 *施設づくり*:
 私は、子どもは、これからの京都市の宝だと思っています。本来小学校そのものが、もっと学童保育的機能を保持すればよいのではないかと思っていますが、現実の小学校はそのようにはなっていません。それだけに施設の充実は可能なかぎり実施してゆきたいと思いますが、他の優先すべき事項もあり、わたしの思いがそのまま叶わないこともあると思います。しかし、基本姿勢の所でも回答しましたが、全力で取り組みたいと思います。
 
 *指定管理者*:
 他の「公の施設」と同様ですが、公が主導的に小学校等で開設するものに対しては指定管理者制度を導入したいと思います。また逆に指定管理者を目指す団体は、主体的な提案が必要と思います。なお、可能な限り、その指定管理者には専門性と誠実さを保持していただきたいと思います。行政のOBのための施設建設ではありませんし、指定管理者制度でもありません。

 *職員の処遇・利用料・地域での位置づけ*:
 指定管理者が判断することとなりますが、職員の処遇改善には十分配慮していかねばならないと思っています。また、利用料は経済的に厳しい家庭の小学生については積極的な減免処置を実施し、行政として救済策を講じたいと思います。

6.質問Q3-(2)に対する回答

 財源は、京都市の行政改革を実施すれば、十分とはいえないものの相当の財源を捻出することは可能であると思います。十分な改革を実施しないまま、必要な事業を見送ったり、中止するようなことがあってはならないと思います。

以上
岡田 登史彦


「もう 終わりにしませんか?『京都市内高速道路』」と題する公開質問状に対する回答書

Filed under: 岡田登史彦の政策提言の背景・考え — admin @ 2:26 AM

 上記の質問状に対して、下記の通り回答しましたので、みなさまにお知らせします。

1.回答:基本的考え方
 
 わたしは、京都市内高速道路建設に基本的に賛成するものです。

 その考えの主たる理由は、
①都市としての経済的利便性が増すこと、
②市内を通過するだけの車が利用しやすくなり渋滞緩和の一助になること、
③低速走行よりも適正な高速走行の方がCO2削減効果が増すものと考えられること、
④パークアンドライドの送迎用バスの利便性が増すこと、
⑤現在は都市間競争の時代ですが、各都市は競争に勝つための都市としてのインフラ整備が必要と思われること
等です。

2.「財政負担の問題から」との質問に対する回答

 京都市の財政は大変厳しい状況にあります。そのような厳しい状況にあるため、経費の支出には総合的見地から優先度を決める必要があります。この政策実施に対する優先度の決定に際して、わたしは、高速道路の建設費用負担額が現状の京都市の財政状態からすれば巨額であり、その負担に財政が耐えられないことと、より緊急度の高い政策があり、相対的に高速道路建設の優先度は劣後すると思っています。ただし、中止や凍結ということではありません。

 なお、わたしの緊急度の高い政策として、中小企業に対する対策があります。その理由は、京都経済の現状認識として、中小企業・中小商店・自営業者等が大変厳しい経済環境におかれているということです。その結果として廃業や失業された方も多く緊急に支援対策が必要であると考えています。これに対応するべく「京都版ニューディール政策」と称して100億円規模の緊急経済支援対策を実施したいと思っています。

3.「京都市の環境・まちづくりの立場から」との質問に対する回答

 「まちづくり」の立場からいえば、京都市の経済活性化には、高速道路は欠くべからざるものとの認識をしていますので、基本的には高速道路の建設には賛成です。
 また環境面での指摘で、高速道路は大量の車を呼び込みするとのことですが、同様に大量に市内から車を掃き出しもします。なにもしなければ、市内に車が渋滞し環境汚染することは間違いないと思います。単純に高速道路を建設する、または、建設しないという論議だけで、この幅広い問題点が解決するとは思われません。

4.「地球温暖化防止の立場から」との質問に対する回答

 質問状にある地球温暖化防止に寄与する交通政策は「公共交通の充実」とこれに連携した「歩いて楽しいまち・京都」との考え方には、全く異論ありません。わたし自身もおなじ考えをもつ一人です。
 わたし自身は、六地蔵・天神川間の地下鉄網をそれぞれに南や西の方に伸ばし一周する大循環公共交通網の建設の構想を持っています。その延伸される路線の形式が、地下鉄になるのか、LRTなのか、モノレールなのかは、これから専門家の皆さんが審議会等で検討していただき結論を出していただけれるものと了解していますが、出来るだけ建設費の低いもので完成できればと考えています。
 このような構想を持っていますので、高速道路建設か、大循環公共交通網の建設かという二者択一であれば、「公共交通の充実」としての大循環公共交通網の建設に軍配を上げたいと思います。ただし、この結果をもって高速道路建設に反対という訳ではありません。

以上
岡田 登史彦